海外営業に翻訳業者を使うときの注意点

海外営業に翻訳サービスを使う場合の問題点

翻訳業者の料金は安い?高い?

先日、海外の物販を手がけられている方から「ほんの少しの文章なのに、翻訳料がすごく高かった」というお話をうかがいました。翻訳料は通常、英日の場合で1単語いくら、日英の場合で1語いくら、という料金設定です。おおよそ1文字10円~20円程度の業者が多いのではないでしょうか。

単価で見るととても安く見えるのですが、実際には、たった3行で軽く100文字を超えてきますから、たったの3行、つまり、ものの3分~5分で書き上げられる文量で1,000円以上です。さらに業者にミニマム料金の設定がある場合は、これよりも高くなります。

海外販売のメールを翻訳業者に委託したら

たとえばこれが海外への物販におけるメールの文章だったとすると、相手を長く待たせるわけにはいきません。翌日仕上げに特急料金が設定されていたりすると、通常料金の1.5倍くらいにはなりますから、3行の文面で相手を1日待たせて1,500~2,000円程度かかるわけです。これを英日/日英の往復でやったとすると、一回のやり取りで3,000円程度かかることになります。たった3行でこれですから、突っ込んだやり取りになれば、この2倍や3倍、つまり1往復で6,000円~9,000円にもなってしまいます。

海外対応のサポート体制

さて、海外に販路を拡大するとなると、やはり、語学の堪能なスタッフを採用して常時対応できる体制を作る方が安心だと思いますし、結果的には、費用的にもその方がベターかと思います。しかし、大変失礼かとは思いますが、語学力が十分でない経営層の方々が、どうやって面接する人間の語学力を査定し、採用するのでしょう?

英語力は履歴書上の資格では見抜けません。英検一級を持つ私が断言します。こんなことを言ったら怒られるかも知れませんが、あの試験で本当の英語力、あるいはコミュニケーション力が正しく量れたとは到底思えません。履歴書に書かれた留学経験とか、資格とか、外資系企業での就労経験とか、それらは複数ある指針の1つであって、本当のコミュニケーション力は話してみないと分からないものだと思います。その意味では、新規に海外販売を目指そうとする経営者が本当にデキる海外営業担当に出会うというのは、かなり難しいことだと思います。

翻訳の品質は大丈夫?

かなり手広くやっている翻訳業者で、産業振興協会のような組織とも取引がある会社が作成したパンフレットを見せてもらったことがありますが、衝撃的な出来の悪さに驚いたことがあります。日本語の原文で「メリット」と書かれているところが、そのまま「merit」と訳されています。しかしその原文が本当に訴えんとするところからすれば「advantages」とした方が、他社製品との比較における利点を強調できます。聞けば、ネイティブによる英文校正が入っているとのことですが、その割には誤字も見受けられました。考えてみれば、欧米以外で英語を母国語とするアジア圏の国もありますので、ネイティブによる校正は、あながち嘘ではないのでしょうけど、英文に勢いがなく、明らかに「読ませる力」を欠いています。

極端に翻訳料金が安い業者が「ネイティブ校正が入っています」と謳う場合、明らかに、国際的に見て人件費が破格に安いエリアのネイティブであることを疑った方が良いでしょう。でなければ、そのような格安の値段設定など不可能であるからです。

その一方で、まじめな日本人が一生懸命書いた英文が良いとも限りません。残念ながら、きちんとした英語の資格を持つ人が手がけた翻訳でも、いかにも翻訳臭い、お勉強英語のにおいがプンプンするぎこちない英文であることが少なくありません。私はかつて文章の中に「need」という単語を使って、日本人の上司に「needs」に直しなさいと言われた経験があります。カタカナでは「ニーズ」という表現が浸透しているために、ニードは間違った表現であると思い込んでいるわけです。単独の必要性について論じている場合は、needとすることに何の問題もない、というかむしろその方が自然です。しかもそういった品質は英語の資格試験でも評価されにくく、当然、翻訳の依頼者にも見抜けないことが多いと思います。なので、自社の海外営業活動や販売活動に翻訳業者を活用するというのは、簡単なようでそうでもないのが実情ではないでしょうか。

国際コミュニケーションの外注

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