この仕事から垣間見る世界/スペイン・ビルバオ

6月にスペインのバスク地方へ行き、現地販売店と共に仕事をしてきました。スペインというと太陽が降り注ぐイメージですが、北部のバスクは年間の降水量が多く、到着時もしっとりと雨が降っていました。しかし緑が濃くて綺麗なのと、19世紀の建物をそのままホテルとして利用していたりと、落ち着いた佇まいの街並みがとても素敵です。

リーズナブルなビジネスホテルで、とお願いして予約してもらったホテルが、そんな19世紀の素敵な建物のホテルでした。

犬や鶏が放し飼い、柵の中に馬も飼っていて、庭を散歩するだけで癒されます。

あとで気付いたことですが、ビルバオにはそもそも古くからの建物が非常に多くあり、日本だったら間違いなく有形文化財に指定されているか、観光の目玉になっていそうな建物が普通にあちらこちらにあります。中には確かにそのような指定を受けている場所もあるのですが、取ってつけたような違和感のある保存形態でなく、自然に景観に溶け込むような形で実用されていることが逆に新鮮です。

圧巻だったのは、世界でも最も著名な現代建築の一つ、グッゲンハイム美術館です。

とある米国の建築雑誌が、建築家、著名な建築学部の教授、批評家、プリッカー賞受賞者を含む52人にアンケートをとったところ、半数以上が1980年以降の最も重要な建築物として、ビルバオにあるフランク・O・ゲーリーによるグッゲンハイムミュージアムを挙げたと言います。

写真では何度も見ていましたが、実物の存在感には言葉を失いました。

本来、建物とは人を外界の厳しい環境、風雨、暑さ、寒さ、などから守るべきもので、構造や機能が優先されます。しかしグッゲンハイム美術館は、建物というよりも、むしろそれ自体が一つの巨大なオブジェです。オブジェといってもよくある静的なそれではありません。建物という無機的な存在を超越して、何か意思を持った有機体が地面深くから、あるベクトルへの力をもってグイグイと立ち上がっているようにすら見えます。

外壁はチタニウムでできており、その輝きによってさらに存在感を増しています。

この不思議な魅力を持つ建物の建築がビルバオという落ち着いた都市に存在していることも新鮮です。しかもフランク・O・ゲーリーだけでなく、街のそこかしこに著名な現代建築科の作品がちりばめられているのは驚きです。本当に不思議なのは、それらの現代建築が、古くからの歴史ある街並みに違和感なく溶け込んでいることです。むしろ、互いの良さを引き立てあっているようにすら感じます。

グッゲンハイム美術館は、開館からの最初の3年間に400万人の観光客を集め、約5億ユーロの経済効果をもたらしたのですから、単なる芸術家の気まぐれではなかったことは明らかです。

個人的には、高さが最も高いとか、構造が強固であるとか、数値的に測り得る尺度でない価値観の建築物がこれだけ成功していることに感銘を受けます。人間も経済活動の中では比較され、いやおうなしに競争にさらされますが、どんぐりの背比べよりも個性の方が重要であると教えられているかのようです。

ビルバオのあるバスク地方についても、少し触れておく必要があると思います。

スペイン内戦時代にフランコ率いる反乱軍がドイツ・イタリアからなるファシズム陣営の協力を得て、ビルバオを含む北部を制圧し、ドイツ空軍による爆撃が行われたのがバスク地方のビスカヤ県にあるゲルニカです。ピカソの描いたゲルニカが、史上初の無差別空爆といわれる、このゲルニカ空爆をモチーフとしていることは言うまでもありません。

今回、開拓した販売店(今後はこの販売店がクライアント様の製品をスペインで販売)の社長いわく、「スペインとドイツとイタリアが共闘して、孤立していたバスクを攻撃したのだ」とのこと。このように、バスク地方の人達にとっては、自分たちはスペインから独立した地域という意識が強いようです。

現に、この地方にはバスク語というものがあり、この地域に住むなら、スペイン語とバスク語の二か国語が話せなければなりません。

この講堂は図書館の中にあり、地元の大学生がここで論文の発表を行うのだとか。この図書館の両開きの扉は、右側の取っ手にはスペイン語で、左側の取っ手にはバスク語で「引く」を意味する言葉が書かれていました。

税率もバスク地方独自に決められていたり、さらには、バスク地方のプロのサッカーチームは、メンバーの全員がバスク地方の出身者で構成されていることからも、バスク地方の独立性が浮き彫りになっています。

そんな歴史的な個性を持ち合わせたバスクですが、決して閉鎖的であるということはなく、人々は温かく、裏表がなくてまじめな印象でした。彼らいわく、南部とは違って北部は勤勉なのだとか。

現地販売店の人達が気を遣って良いレストランに連れて行ってくれたせいもあるのでしょうけれど、食事も美味しかったです。実際、帰国してから分かったことですが、世界で最もグルメな地域と言われているのだとか。

宿泊したエリアはビルバオの市街地から車で30分ほど離れた片田舎でしたが、こういう片田舎こそ雰囲気があって居心地が良いといつも感じます。タクシーなど見当たらないこの小さな町を歩いてみると、のどかな風景や、日本のようにピカピカでない、形の揃っていない野菜など、味のあるエッセンスに触れることができます。

実は観光地でないところに、情緒ある景色があったりしますよね。

現地販売店の社長は何でも直球で話せる人物で、好感の持てる人だったことも大きいと思います。私は以前からクライアント様にお伝えしているように、日本人よりも外国人との方が仲良くなりやすく、一瞬にして打ち解ける特技を持っています。ですが、その一瞬だけでなく、中には、ほんの数日間行動を共にしただけで、「オマエ、ここに住めよ」と言われたりもします。クライアント様からは「言葉がしゃべれるのって良いね」と言われることもありますが、言語とか地域とか立場とか、そんなものを超えたところに物事の本質はあるのだと思います。言葉が流暢でも心を通わすことが下手なプロの通訳者を何人か見てきましたし、そこに関しては、スキルの問題ではないとつくづく思います。

最近ブログやSNSの更新が停滞気味だったのは、既存のクライアント様のために力を注力するためです。また時間ができたときにこの仕事から垣間見る世界を、ほんの少しご案内できればと思います。

ひたちなか商工会議所での講演会

12月7日のひたちなか商工会議所様での講演会が無事に終了しました。今回は、知名度のない中小企業あるいは町工場が、いかにして顧客のスイッチを入れるか、中小に適した戦略とは何か、といったテーマについて過去の事例も踏まえて、できるだけかみ砕いてお話しさせていただきました。「実体験を交えた提案は、大変貴重であり参考になりました」「単純なことですが、今後に活かせる部分がありました」といった感想をいただき、とても嬉しく思いました。

私の側でも大変勉強になりました。特に講演会後の交流会と翌日の企業訪問では、皆様の悩みや課題についても突っ込んだお話をうかがうことができ、とても参考になる情報や事例を知ることができました。

今回、皆様が抱えられる問題のひとつはスピードだと感じました。実際、今回訪問させていただいた企業様の一社によれば、ある業者の不手際によりアポ取りの予定がずいぶんずれ込んでしまっているとのことでした。

確かに私は講演の中で、海外営業のための準備の大切さをお伝えしました。それとは矛盾するかも知れませんが、準備はし過ぎないことも大切です。アタック予定リストの作成やフィージビリティスタディに膨大な時間をかけても、実際にアタックしてみたら、全く求められているニーズと違っていたとか、あるいは製品としてがっちりと仕様を固めてからアタックしてみたら、これもまたニーズと完全にずれていたといったことにもなりかねません。つまり、入念な調査に基づいて一見完璧と思われる製品を持ち込んでも、現地ユーザーからユーザビリティの観点で指摘や不満が出たり、あるいは、最悪全く売れないといったことだってあり得ると思います。

であればアタックを先にして、そこからニーズを正確に察知し、更なるアタック先の選定や、その後の製品開発にどんどん生かして行ったり、既存の製品を修正していく方が早く、正確で、無駄がない場合があります。

準備が入念すぎると、その間に競合技術がどんどん台頭してくる恐れがあることも問題の一つです。

相手と技術の話はできますか?という質問もいただきましたが、全く問題ありません。私は何でも知っていなければならず、全ての質問に答えなければならないとは思っていません。そんな人は、いれば素晴らしいことですが、見つけるのはたやすいことではありません。もちろん交渉に先立って事前に学習やシミュレーションをしてのぞむわけですが、分からないこと、答えられないことは恥ずかしいことでもなんでもないと思っています。決して無責任な意味ではありません。大切なのは販売しようとする製品の有用性を相手に理解させることであって、一時的にディスカッションがストップして、相手や、あるいはこちらサイドの技術者に確認を求めたりすることは、相手の意欲を一切妨げないと信じるからです。もちろんあまりに稚拙な準備不足はいけないとしても、そういった場面で逃げずに向き合うひたむきさが逆に高く評価されることだってあるのです。

私が過去にある機械を海外の大企業に販売したとき、技術ミーティングの最後に、相手の購買部長から「この2日間、ボクサーのように戦い続けたこの男を賞賛しよう」と言っていただいたことがあります。技術者でない人間が必死に食らいついて行ったことが、むしろ評価されたのでした。

この点でも、同じく万端にし過ぎる意味はないと私は思います。できる準備はする。だけどし過ぎずに思い切って動いてしまって、動きの中で見えてくるものに対応していくことが大切だと思います。どんな製品を売るかにもよりますが、良い製品の定義をこちらで決めてしまわずに、相手に決めさせても良いわけです。

他の支援業者さんのお話などもうかがう中で、私は生粋のアタッカーなのだと思いました。彼らがレポートやらリストやらに数ヶ月もかけている間に、私は何らかの顧客との接点を持ってしまうと思います。もちろんクライアント様の製品力ありきのところはありますが、私の得意分野を生かしてくださるクライアント様との出会いを大切にしたいと思います。

 

外国人留学生との交流会

12月4日に横浜市で開催された外国人留学生との交流会に参加してきました。将来的に彼らに私のビジネスを助けてもらえるのでは?と思ったのがきっかけです。

少しだけスピーチをさせていただく機会があったので、「外国人であること(悪く言えば、よそ者であること)を武器にして欲しい」と伝えました。複数の国で生活経験がある人には、物事を違った側面から見る力があります。それはテレビのモニターからしか見えない外国、旅行で訪れただけの外国とはまるで違う世界です。おそらく彼らは様々な場面で不利な状況を多く経験しているはずで、それはある種のサバイバルです。その不利な状況で生き抜くメンタリティは彼らの財産になるだろうと思います。

最近私のところに、日本人学生からインターン希望の問い合わせが数件入るようになりました。それ自体は嬉しいことですが、問い合わせをいただく日本人学生の態度が軽いのです。もちろん全員ではありませんが、調子の良い言葉を並べたメールを送信しておきながら、こちらのメールに返答すらしない学生もいます。心を打つような真剣な学生との出会いというのは難しいものだなと感じます。

そんなこともあり、私のビジネスの性質から言っても、外国人留学生はどうなんだろう?と思ったのが交流会参加のきっかけです。今回の交流会ではアジア人学生が大半でしたが、もっと広いエリアからの学生に会ってみたいと思いました。また意外にも皆さんおとなしい様子で、普段母国の友人と話すときのように、もっと自由に自分を表現して欲しいなと思いました。

私は、クライアント様の製品を売るときに、商品は2つであると認識しています。1つは製品そのもの。もう1つはクライアント様ご自身です。クライアント様の信頼性を補完する情報があれば、製品や技術と共にアピールすることで相手との距離を近づけることができます。同じ製品であれば、知らない人より知っている人から買う方が安心するというのが、その根拠です。

面接の時にどう接したら良いか分からないという留学生に対しても、自分らしさを出してください、そして相手に一緒に仕事がしやすい人間だということをアピールしてください、と伝えました。製品のプロモーションにおいても、間接的に製品の誕生秘話や開発の苦労話などを打ち明けることで、相手の共感や感銘を引き出せる場合がありますが、留学生であれば、自分の失敗談を話すのも手だと思います。人間味のある部分を嫌いな人はいないと思うし、等身大のままでぶつかってきてくれる人に親しみを抱かない人はいないと私は思っています。そんなことも含めて彼らの相談にのった時間は、短時間でしたが楽しい時間でした。

そんな中、私のスピーチに感銘を受けたという子が話しかけてくれました。試しに趣味でも特技でも何でも良いので自己アピールを教えてくれませんか?というと、「あきらめるのが嫌いで、何かできないことがあっても、絶対にできると思ってやり続けることです!」と目をキラキラさせて答えてくれました。この回答にはめちゃめちゃ感激しましたね。

こんな風に無意識に小さな成功体験を積み重ねながら、自分の中でチャレンジを楽しんでいる人は輝いて見えるものですね。こういう人が周囲に与えるポジティブな影響は大きいと思います。スキルがなくても、こんなメンタリティだけ持ち合わせてきてくれたら嬉しですね。そんなメンタリティこそが今後のその人のスキルを伸ばすのだと私は思います。20代前半の人には高いスキルより、大きな伸びしろを持っていて欲しいというのが私の希望です。

私自身についても同じです。一つのことを極めるなんてことは一生なくて、もし自分がいつか何かを極めたなんて言うことがあれば、そんな自分はもう終わってしまっていると思います。どこまで行ってもそれで良いということがない。だから面白いんですよね。仕事も趣味も。

私の事業には国籍を問わず良い人間が必要ですので、今後もアンテナは張り続けておきたいと思います。

講演会のお知らせ

12月7日木曜日16:00~17:30、ひたちなか商工会議所2Fにて講演をさせていただきます。

クローズされた会場ですので、弊社が実際に成果を上げた独自の海外販路開拓の手法だけでなく、普段なかなか語られないことも含めて、突っ込んだ内容でお話しいたします。完全アウェーの国外マーケットで知名度のない日本企業がいかにして切り込んでいくのか、独自の視点で、分かりやすくお伝えいたします。

本気で海外販路の開拓を切望されている企業様にとって糸口となるような内容になっているかと思います。皆様とお会いできますことを楽しみにしております。

展示会への反響

弊社出展の海外ビジネスEXPO2017が終了いたしました。今回は予想を超える数のお客様からご相談をいただき、本当に驚きました。中にはパンフレットの弊社の箇所にマーキングをしてくださっていた方もいらして、とても嬉しく思いました。他社様対応のためきちんとしたご対応ができなかったお客様は、ぜひあらためてご相談いただければと思います。

日本で開催される展示会の奇妙な特徴かも知れませんが、できるだけ声をかけられないように警戒しながら歩かれる方がとても多くいらっしゃいます。その中でも弊社ブースの前では思わず立ち止まってしまったり、振り向きざまにじーっと見つめていたり、2週目、3週目でお声がけいただく方がいらっしゃいました。

今回、限られた予算で最大の成果を上げるために工夫をしてみましたが、同業者、お客様も含めまして、ブースの写真を撮らせて欲しいとお声がけいただいたり、ご質問やお褒めの言葉を多数いただきました。また欧州のある国でマイクロソフトの宣伝部長をされた経験を持つ方に弊社ブースを訪問いただき、ブースのアイキャッチ方法やコピーライティングに大絶賛していただきました。弊社がお客様の製品を、ただ英語をしゃべって売るのではなく、国際的に通用するマーケティング手法で売る、ということを僅かにでも感じ取っていただけたらと思います。このような手法を、今度は弊社をお使いいただけるお客様にご提供できればと思います。

余談ですが、今後お客様が海外展示会にのぞむ際には、今回の弊社のブースとは全く異なる装飾を推奨いたします。その理由がなぜなのかは、具体的な案件の発生時にお話しさせていただきます。

海外ビジネスEXPO2017に出展/プレゼントのお知らせ

海外ビジネスEXPO2017
11月7日(火)~8日(水)に開催される海外ビジネスEXPO2017に出展いたします。当日ブースにて無料の相談会を実施し、ご相談にお越しいただきましたお客様に弊社オリジナルの卓上カレンダーを進呈いたします。デスクに置けば、気持ちも利益もめちゃめちゃ上がる気がする元気の出るカレンダーです。数に限りがございますので、お早めにご来場ください。

当日はグラビティが皆様の海外展開プランをどのように加速できるかについてお話しさせていただきます。

以下、卓上カレンダーの一部です。同じ写真を弊社の公式動画でも採用していますが、ポジティブな連想をさせるものばかりです。デスクに片隅にそっと置いていただけたら嬉しいです。

事実は変えられる [海外販路開拓の思考]

米国のとある病院で次の調査結果が得られたそうです。

「前向きなメンタリティを持つ高齢の患者は、血圧を下げる、減量する、運動する、禁煙する、といった療法を行った患者よりも、生存年数が長かった。」

この結果は、病気という事実そのものより、その人の持つメンタリティの方が将来に与える影響が大きいことを示しています。

自分の意思では変えられないという意味で「事実は絶対」と思いがちですが、意思の力は、その絶対的なものに対して、とても大きな影響力を持つのです。

海外販路の開拓でも同じことが言えると思います。かつて私が支援した企業の取締役が、当時、「うちの製品は海外じゃ売れないんだ!」と強く言い放ったことがありました。ところが、その製品は海外でとても良く売れたのです。

売れないと決めつけた時点で、売るための思考と行動が停止する一方で、売ると決めた時点で思考と行動が活性化する。この差は想像以上に大きいのかも知れません。

スポーツの世界でも、たとえば高橋尚子さんを指導した小出監督のように、選手に「君ならできる」と思い込ませることで、大きな成果をもたらす指導者がいます。一方で、トップアスリートの多くが、若い頃から日々の練習成果をノートに記録して自分を鼓舞し続ける習慣を持っていることはよく知られています。ある研究によれば、大成したトップアスリートの多くは、先天的な運動の素質よりも、そのようなメンタリティを育む傾向が強かったことの方が、要因として大きかったことが分かっています。

さて、グラビティの海外販路開拓に話を戻しますが、弊社は、これまでに「売れる」という確信を持って取り組んできた結果、色々な経験やノウハウを持つことができました。その実際に成果をあげたノウハウのいくつかは、これから海外展開を目指すクライアント様の販路開拓にも適用可能です。

そのためには、まずクライアント様の側に「海外の販路を開拓する。開拓できる。」という意思を持っていていただきたいのですが、仮に海外で自社製品が売れるかどうか定かでなかったとしても、「海外で売れる製品にする」という意思を持っていただくだけでも十分です。

海外マーケティングの過程で、これまでに知り得なかったニーズを発掘し、製品の改善に結びついた事例もございます。

事実は変えられる。

タイトルでこのように書きましたが、目標の達成にとって、結果よりもプロセスの方が大切です。プロセスが未来の事実を変えていく。これは疑いの余地がありません。そして、そのプロセスは弊社グラビティの側で強力に支援できます。

ですが、そのプロセスを加速させるためには、まずクライアント様に、できる!やれる!と成功を確信していただきたいのです。チャレンジしないことで失われる機会の損失を考えれば、チャレンジすること自体が成功であると前向きに考えて欲しいのです。あるいは「もしかしてイケるんじゃない?」くらいのフィーリングでも構いません。お心当たりのある方は、まずお声がけください。

さて、前向きなメンタリティを持つクライアント様にもっと前向きになっていただくためにグラビティの公式動画を作りました。よろしければご覧ください。

顧客の恩恵を最大化する

海外販路の開拓を考えるとき、ただ広告を打つだけ、ただ展示会に出すだけ、闇雲に渡航してみる、など、方法は色々ありますが、本当にそれらがベストのアプローチでしょうか?今回はマーケティング活動のコアについてお話ししたいと思います。

たとえば、別にケーキなど食べたいと思っていないのに、目の前に出されたら、目を輝かせて食べちゃったりしませんか?言ってみれば、欲求のない顧客に対して欲求を喚起する、ということはマーケティングの世界では極めて重要です。

たとえばiPhoneが発売されたとき、皆さんは売りつけられた!と思いましたか?あるいは、好きなだけ食べても太らないダイエットサプリがあったとして、本当に効果があったら、購入者は売りつけられたと思うでしょうか?むしろそのような商品を手に入れることができてラッキーと思うのではないでしょうか?

購入を強要したり、心霊商法のように買わせるための心理的なすり込みをしたら押し売りですが、知らなかったけど、知ってみたら、それってすごく良くない?って思えたら、それはお客さんを助ける行為です。

その「損した感」と「得した感」の分岐点というのは、どこにあるのでしょうか?

ずばり、購入者が支払う代金よりも、得られる恩恵の方が大きいと感じられるかどうかではないでしょうか。恩恵の大きさ次第で購入自体が自発的なアクションになり、お金を支払うことが楽しいイベントになるわけです。ショッピングと同じで、買って得した!という気分になれるかどうかは、とても重要です。それは対企業のマーケティングでも変わりません。

弊社、グラビティの仕事は、クライアント企業様のために海外の顧客を見つけ、契約を取り付けてあげることですが、それは結果の話です。そこにたどり着くまでのプロセスの構築こそが最も大きなミッションの一つで、クライアント企業様の製品あるいは技術の良さを最大限、良好な形で表現し、それがバイヤーにとってどれだけの恩恵をもたらすのかを、分かりやすく伝える必要があります。

良い製品を作ることはメーカーの責任として、グラビティができることは、海外マーケティングの立場からその恩恵を最大化することと言えるでしょう。

たとえば金額の大きな製品の場合、相手に高いと感じさせないことが重要です。その製品がもたらす恩恵の持続期間は購入直後だけなのか、数年なのか、あるいは数十年なのかを、買い手に気づかせてあげる必要があります。恩恵の長期的な経済効果が初期投資に勝ることが容易にイメージできれば、買い手の心を動かすことができる可能性が高まります。

そこには、メーカーが持っているデータやノウハウなど、顧客が長期的に享受できる恩恵も「安心」という形で含まれるでしょうし、ここでは割愛しますが、可視不可視の恩恵というのは意外にも多くあるものです。

海外販路の開拓支援、あるいは海外営業支援と言っても、実は、英語がしゃべれるだけ、貿易実務の経験があるだけ、ではないんですね。その活動のコアはマーケティング戦略であって、そこには国内も国外も関係ありません。対価と恩恵を相互に交換できる状態の創出、それこそが海外販路開拓のコアだと思います。

グラビティではそうした活動を感覚的にではなく、方法論にのっとって実行し、費用対効果の高い手法を用いて最短の時間で成果を追求します。これから海外販路を開拓しようとする方も、これまで思ったように成果が出ていない方も、ぜひ一度ご相談いただければと思います。

グラビティの海外販路開拓支援に関心のある方は、公式ホームページよりご相談ください。

P.S. 今回使った画像は、スイスの登山鉄道の中から撮った写真です。山は見る角度によって大きさも表情も違って見えます。バイヤーに自社製品を紹介する際も、色々な角度から製品のメリットを理解してもらう必要があると思います。登る価値のないつまらない山と思わせるか、何としても頂上からの展望を見てみたいと思わせるかは、あなたの見せ方次第かも知れません。

海外販路開拓の見えない壁

海外販路開拓における見えない壁現在、とあるクライアント様のために海外販路開拓のための戦略を練っています。これまで特定分野で活用されてきた技術を、前例がない分野の海外顧客に対して採用してもらうのが狙いです。

そんな提案は国内だって難しいのに、まして勝手を知らない海外の未知の顧客をターゲットにして、本当に可能なの?と思われる方もいらっしゃるかと思います。

しかし我々グラビティは、むしろ、海外だからこそ、仕掛けるのに相応しいと考えているのです。その理由は、日本で一般的に考えられている常識が、海外では全く異なる可能性があるからです。

Limiting Belief(リミティング・ビリーフ)という言葉はご存じでしょうか?「自分には、これはできるはずがない」「これはすべきでない」といった、自分の考えや行動を制限する思い込みのことを、リミティング・ビリーフと言います。

同じように、企業が「この製品は、この顧客に売れるわけがない」と思い込むのも、一種のリミティング・ビリーフです。もしそんな思い込みから、潜在的なマーケットを逃してきたとしたら、それはとんでもなくもったいないことかも知れません。私の限られた経験の中ですら、「この製品は海外では売れない」と言われた、とある中小企業の製品を、海外で何台も売った経験があるのですから、企業様ご自身がブレーキをかけさえしなければ、海外販路を開拓できる可能性がある製品というのは、意外にも多いのではないかと思います。

さて、現在相談中のクライアント様の製品(技術)を初めて見たとき、直感的にこの技術はぜったいに海外でこそアピールすべき!と感じ、クライアント様に提案させていただきました。幸いにもクライアント様と意気投合することができ、さらなる検討の段階に入っています。

ゴールに向けてクリアしなければならない壁はいくつかあるのですが、その過程は、長くなるので、また機会があれば別の投稿で書きたいと思います。

いずれにしても、海外販路開拓における見えない壁をご自身で設定されてしまわぬよう、ご注意いただければと思います。

余談:ところで、この記事に使っている画像は、クライアント企業様の機械の据え付け作業同行のためにUKへ向かう飛行機の中から撮影しました。視界は良好ではありませんが、それでも行動すれば何かが起こる、という象徴のような気がしてこの記事に使ってみました。

海外販路開拓支援のご相談はGRAVITY公式ウェブサイトよりお願いいたします。

中小企業が海外取引先を選ぶときの注意点

Overseas Business Partners Wanted

海外取引先の開拓

海外進出といっても、特に中小企業の場合は、現地支社や駐在所を持つよりも、現地のバイヤー、あるいはディストリビューターを見つけ、現地の販促やサポートを担ってもらう方向が現実的な選択肢のひとつではないかと思います。私の経験では、これが意外に簡単ではないのです。

一例ですが、国内で開催された、とある国際展示会でのことです。当時私が海外展開を支援していた企業のブースに外国企業からの訪問があり、「ぜひ御社の製品を扱わせて欲しい!」と熱烈にアピールをしてきたことがありました。現地で製品の広告宣伝もするし、現地サポートを視野に入れて、自社エンジニアを日本に送ってトレーニングを受けさせる、というのです。このときは、クライアントの中小企業様も私も、実に良い取引先を見つけたものだ、と手放しで喜んだものでした。

積極的なバイヤーが最適な取引先とは限らない

ところがそれから一年が経ち、その間、そのディストリビューターが売った機械はたったの一台きりでした。これにはクライアント企業様も私もがっかりしましたが、その海外販売店にとっても、わざわざ2名のスタッフを日本に派遣して据付、調整、メンテナンスなどを学ばせ、さらに専門誌への広告まで掲載したわけですから、それなりに費用がかかっていることもあり、さぞ残念であったでしょう。

結局、機械メーカーであったクライアント様はその販売店との関係を解消することとなりました。彼らと直接やりとりしてきた私としては、若干複雑な気持ちになりながらも、関係解消の通達や、貸し出していたデモ機の国際返送作業を行ったものでした。メーカーからすれば、回転率が低いことは明確な問題ですので、いたしかたありません。

海外取引先が持つ既存顧客ネットワーク

その後、いくつかの海外取引先を開拓していく中で分かったことは、取引先が製造者に対して示す意欲の強さと、その取引先が現地顧客に対して持つ販売力の大きさは、全く別物である、ということです。

いくつかの取引先の中で本当に商品を多く売ることができた商社は、広告宣伝などはそれほどせず、むしろ既存の顧客ネットワークを生かして契約を決めて行くスタイルでした。つまり、既に現地で広いネットワークと強いパイプを持っていたので、不特定多数の第三者に対して広告でアピールする必要がなかったわけです。その代わり、行動力は強く、現地国内を常にあちこち飛び回ってくれました。

今にして思えば、「広告宣伝をします」というのは「広告宣伝しなければならないほど、私達は現地のネットワークを持っていません」という、販売体制の弱さ、つまり、現地販売ネットワークやパイプの弱さの証明だったのです。国内外を問わず、新規に販路を開拓するというのは容易ではありません。いくらこちらが提供する商品が良くても、力のない現地取引先が、突然ネットワークを広げることができるほど甘くはないというわけです。

海外販路開拓を目指す中小企業の現実

そうは言っても、相手からアプローチしてくるものを、みすみす断ることが最善かどうかは分かりません。上記はいくつかの事例の中の一つであって、本当にその取引先が強い販売力を持つかどうかは、実際には取引を開始してみなければ分からないからです。

ここが大企業と中小企業で大きく異なる部分かも知れません。事前の十分なフィージビリティスタディができたり、そもそも知名度がある企業同士で提携できたりする大企業と違い、中小企業は手探りの模索活動に頼らざるを得ない現実があります。

中小企業が取れるいくつかの対策

では中小企業の場合、全てを運に任せて良い取引先との出会いを待つ意外にないのかと言えば、決してそんなことはありません。

1.まず一つには、販売店契約によって取引先との提携期間を短く設定しておくと良いでしょう。半年ないし一年あれば、取引先の現地におけるプレゼンスの強さを量ることができます。その後、継続するかどうかをお互いに話合えば良いわけです。

2.極力、独占販売契約は避けた方が良いでしょう。相手に実力が見えないうちから他社との選択肢が絶たれるような契約は有利であるとは言えません。

もっとも、独占契約はある程度の販売数量にコミットするのが一般的ですので、相手側にとってもいきなり独占契約に踏み切るのは難しいとも言えます。

3.相手への十分なヒアリングを行いましょう。といっても相手としては自社に好都合な情報しか開示したがらないのが普通なので、どこまで情報が正確かの判断は難しいところがありますが、可能であるなら、過去の取引実績などについて、実名をあげてもらいながら、できるだけ詳しく説明してもらうのも手かも知れません。

ただし、これまでに私が見てきた事例からすると、やはり、動いてみなければ海外取引先の本当の実力は分からない、ということは言えます。この人数で本当にやるの?と思われた会社でかなりの台数を販売できたり、一方で、意欲満々でアプローチをしてきた会社が全く売れなかったり、ということが、本当にありました。

いわゆるマーケティング理論や想定していた戦術や思惑といったものが当てはまらず、むしろ意外なところから活路が開けるといったケースも少なくありません。その意味では、アプローチの仕方を限定せず、柔軟に取り組むことも大切です。

中小企業の海外取引先の開拓は、お気軽にグラビティまでご相談ください。